1961年 神戸に生まれる。父、小曽根 実の影響でジャズに興味を持ち、独学で音楽を始める。
1967年〜 6歳の時、初めてテレビで演奏し、7歳の時に大阪毎日放送で隔週でのレギュラー出演をスタート。以後、独学にてジャズを勉強するが、12歳の時にオスカー・ピーターソンのソロ・ピアノを聴き、ジャズ・ピアノを始める決意をすると同時に、神戸在住のジャン・メルオ神父にクラシック音楽を1年間師事する。またこの頃に、関西唯一のビッグバンド、アロージャズオーケストラを率いる北野タダオ氏に師事、オーケストラの編曲に興味を持つようになる。
1976年 北野タダオ氏の厚意により、神戸で開かれたジャズ・フェスティバル「ワイドワイドジャズ」
で初めてジャズ・ピアノ・ソリストとしてデビューを飾る。
1980年 渡米。
1983年 ボストンのバークリー音楽大学/ジャズ作・編曲科を首席で卒業。米CBSと専属契約をむすび、ゲーリーバートングループに正式メンバーとして参加。デビュー作『OZONE』、『アフター』、『ナウ・ユー・ノウ』、『スプリング・イズ・ヒアー』を発表。
1990年 帰国。ビクターエンターテインメントに移籍。『スター・ライト』、『パラダイス・ウィングス』、『ウォーク・アローン』をリリース。
1994年 ポリドール/ヴァーヴ・レーベルに移籍。初のソロ・ピアノ・アルバム『ブレイクアウト』を発表。
1995年 ジョン・バティトゥッチ(b)、ピーター・アースキン(ds)と共に『ネイチャー・ボーイズ』を、ゲイリー・バートンとのデュオ・アルバム『フェイス・トゥ・フェイス』をリリース。
1996年 北川 潔(b)、クラレンス・ペン(ds)と劇的な出会いを果たし、トリオ結成を決断。
トリオ第1作『ザ・トリオ』を録音。
チック・コリアとモーツァルトの2台のための協奏曲を共演。
(新日本フィルハーモニー交響楽団/パルテノン多摩にて)
1997年 『ザ・トリオ』をリリース。スイングジャーナル誌に選ばれる。
同誌主催のジャズ・ディスク大賞<日本ジャズ賞>受賞。
1998年 トリオ『スリー・ウィッシズ』をリリース。敬愛するオスカー・ピーターソンに捧げた
『ディア・オスカー』を発表。後者ではジャズ・ディスク大賞<日本ジャズ賞>を2年連続受賞。</日本ジャズ賞>
1999年 ニューヨークへ再び移住。『ノー・ストリングス・アタッチト』をリリース。
2000年 新ベーシストにジェームス・ジーナスを迎えて新たにトリオの活動を再開。ブランフォード・マルサリスをゲストに迎えた『パンドラ』を発表。初のベスト・アルバム『WIZARD OF OZONE~小曽根 真ベスト・セレクション』をリリース。舞台音楽(ひょうご舞台芸術「二十世紀」/新国立劇場「欲望という名の電車」)で、第35回紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。オーチャード・ホールにて井上道義指揮/新日本フィルハーモニー交響楽団とガーシュウィンのピアノ協奏曲ヘ長調を演奏。2001 パルコ劇場「おやすみ、こどもたち」の音楽を担当。 トリオ『ソー・メニー・カラーズ』を発表。
2002年 デビュー20周年/ヴァーヴ移籍後10作目『トレジャー』をリリース。 「ドラえもん展」に音楽家として参加。「ドラえもんのうた」をジャズ・アレンジで録音。
2003年 ゲイリー・バートンとのデュオ作『ヴァーチュオーシ』(Concord)で、第45回グラミー賞に初ノミネート。ザ・トリオ7枚目にして初のスタンダード集『リボーン』をリリース。 「第18回国民文化祭・やまがた2003」開会式で総合プロデューサー、井上ひさし氏の依頼により自作の協奏曲「もがみ」を演奏・指揮。
2004年 トリオとストリングス・クァルテットの共演作『新世界』をリリース。アメリカのイーストマン音楽院に3ヶ月間入学。プロデュースし、ビッグ・バンド「NO NAME HORSES」がバックアップした伊藤君子『一度恋をしたら』がビデオアーツからリリース。
2005年 「No Name Horses」のデビュー・アルバムをレコーディング。
2006年 ワルシャワでパキート・デリヴェラ(クラリネット)と共演
2007年 フランスのピアノ・フェスティバル「ラ・ロックダンテロン」に招かれる。
ワルシャワで尾高忠明指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアとベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番を演奏。東京JAZZに「No Name Horses」を率いて参加。 スイングジャーナル誌で第32回南里文雄賞を受賞。
2008年 関西テレビ「あしたの、喜多善男」のドラマ音楽を手がける。
「No Name Horses」のセカンドアルバム「No Name Horses II」をリリースし、全国ツアーを行う。
FMジャズ番組「OZ MEETS JAZZ」(全国5局ネット)のパーソナリティーも担当。
ドイツ・シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭に出演。 パキート・デリヴェラと日本ツアーを催行。 シモン・ボリバル・ユース・オーケストラの現地カラカス公演で共演。 大植英次指揮/ハノーファー北ドイツ交響楽団の定期演奏会へ出演。
2009年 こまつ座&ホリプロ公演『組曲虐殺』にて作曲と演奏を担当し、翌2010年に第17回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞。ジョン・アクセルロッド指揮ハンブルク北ドイツ放送交響楽団とドイツにて共演(ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー)。「No Name Horses」を率いスコットランドのエジンバラ・ジャズ・フェスティバルに出演。
2010年 「No Name Horses」を率いてフランス(ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭)とオーストリアで公演を行う。 ゲイリー・バートンとの日本ツアー(全国11か 所)を成功させる。 ショパンの生誕200年 を記念したアルバム『ロード・トゥ・ショパン』を発表し、歌手のアナ・マリア・ヨペックをゲストに迎え同名の全国ツアー(全10公演)を 行う。ポーランド政府よりフレデリック・ショパン・パスポート授与される。 井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢と共演し、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番に初挑戦。
2011年 井上ひさしの音楽劇『日本人のへそ』で作曲、演奏を担当し、ピアニスト役で出演。青年座交流プロジェクト『欲望という名の列車』で作曲と演奏を担当。4月に国立音楽大学(演奏学科ジャズ専修)教授に就任。 仏オーヴェルニュ室内管弦楽団の定期公演に招かれ自作のピアノ協奏曲を世界初演。夏に東日本の復興を支援する『Live & Let Live - Love for Japan』を急遽リリース。「No Name Horses」 初のライブ盤『Back at the Club “in Trubute”』 を発表。 NHK-BS「世界遺産 時を刻む」の作曲・演奏を担当し、12月に同番組のオリジナル・サウンド・トラック『THE SWELL OF TIME』をリリース。
2012年 「No Name Horses」 を率いてシンガポールのモザイク・ミュージック・フェスティバルに参加。 パリ(シャンゼリゼ劇場)とスペイン、ナントにてトマス・ツェートマイアー指揮パリ室内管弦楽団と共演。尾高忠明指揮NHK交響楽団のツアーにソリストとして参加し、難曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲「パガニーニの主題による狂詩曲」に挑戦。 楽譜集「TIME」(ヤマハミュージックメディア)全3巻を監修し出版。
久々のトリオアルバム「My Witch's Blue」(クリスチャン・マックブライド Bs /ジェフ”テイン”ワッツ Dr )をリリースし、日本ツアーを催行。 また、東日本大震災とハリケーン・カトリーナの被災地、ニューオーリンズを支援するチャリティ・アルバム「Pure Pleasure for The piano」(小曽根真&エリス・マルサリス ピアノ・デュオ)を同時リリース。全3巻からなる楽譜集「TIME」(ヤマハミュージックメディア)を刊行。
2013年 世界的ヴィブラフォン奏者ゲイリー・バートンとのデュオ・アルバム「Time Thread」をリリース、全国ツアーを展開した。 東北被災地キャラバンコンサートをNo Name Horsesを率いて決行。 ブランフォード・マルサリスと日本ツアー。
2014年 アラン・ギルバート指揮ニューヨーク・フィルハーモニックのアジアツアーに初の日本人ジャズピアニストとして抜擢され、その後ニューヨーク公演にも招かれた。 No Name Horsesの結成10周年を記念し、アルバム「ROAD」をリリース。全国12箇所にて同タイトルのツアーを行った。平成25年度文部科学大臣賞を受賞。 スコティッシュ・ナショナル・ジャズオーケストラに招かれ、自身のオリジナルアレンジによるモーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を英国にて演奏、大きな反響を得る。 サンフランシスコ交響楽団のスペシャルコンサートに出演。 デイヴ・ウェックル(Dr)、トム・ケネディ(B)、ゲイリー・ミーク(Sax)とカルテットを組みCDリリース、米国ツアーを成功させる。翌年欧州及び日本ツアーも催行。 サンパウロ交響楽団の定期演奏会に出演。
2015年 デイヴ・ウェックル(Dr)、トム・ケネディ(B)、ゲイリー・ミーク(Sax)と欧州及び東京ジャズへの出演、日本各地でのツアーを催行。 「Jazz Festival at Conservatory 2015」を立ち上げ実行委員長を務める。 テレサ・カレーニョ・ユースオーケストラと相馬、東京にて共演。 大晦日に、NYフィルのニューイヤー・イヴコンサートに出演。
2016年 ジャズジャパン・アワード特別賞受賞(「Jazz Festival at Conservatory 2015」) チック・コリアとの日本全国ツアーを催行。
2017年 ゲイリー・バートン(ヴィブラフォン)とのファイナル・ツアーを米国と日本で3月~6月にかけて催行。このツアーを持って、バートンは音楽活動から惜しまれつつ引退。
7月 スラットキン指揮/デトロイト交響楽団日本ツアーのソリストを務める。
9月 10年ぶりに’小曽根真TheTrio’を、ジェームス・ジーナス(ベース)、クラレンス・ペン(ドラム)とともに再始動、アルバム「Dimensions」をリリースし、日本ツアーを催行。
11月 NYフィルのバーンスタイン生誕100年祭のソリストとして、「不安の時代」とガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」を3日連続でリンカーンセンターの満場の聴衆を沸かせた。このライブ録音はユニバーサル・ミュージックより、小曽根真の初のクラシックアルバムとしてリリース。
2018年 紫綬褒章受章。
2019年 No Name Horses 15周年記念アルバム「Until We Vanish」をリリース。
2020年 春には、コロナ禍の緊急事態宣言中、53日間に及ぶ自宅からの配信活動「Welcome to Our Living Room」が大きな話題となった。
2021年 3月には還暦を迎え、「OZONE60」と題したプロジェクトを、全国都道府県に向けて展開している。