1983年 バークリー音大ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめゲイリー・バートン、ブランフォード・マルサリス、パキート・デリベラなど世界的なトッププレイヤーとの共演や、自身のビッグ・バンド「No Name Horses」を率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍。
クラシックにも本格的に取り組み、国内外の主要オーケストラと、バーンスタイン、モーツァルト、ラフマニノフ、プロコフィエフなどの協奏曲で共演を重ね、「比類のない演奏で、観客は魅了され大絶賛した」(北独ハノーファー新聞)など高い評価を得ている。
2010年、ショパン生誕200年を記念したアルバム「ロード・トゥ・ショパン」を発表し同名の全国ツアーを成功させ、 ポーランド政府より「ショパン・パスポート」を授与される。2014年にはニューヨーク・フィルのソリストに抜擢され、韓国、日本、ニューヨーク公演で共演。以来、サンフランシスコ響、デトロイト響、ラビニア音楽祭(シカゴ響)に招かれるなど、米国でも躍進を続ける。また、映画音楽など、作曲にも意欲的に取り組み、多彩な才能でジャンルを超えて活動。
2016年には、チック・コリアとの日本で初の全国デュオ・ツアーを成功させ、17年にはゲイリー・バートンの引退記念となる日本ツアーを催行。11月には再びニューヨーク・フィルに招かれ、‘バーンスタイン生誕100年祭’の定期演奏会に出演。アラン・ギルバートの指揮のもと、「不安の時代」とガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」を3日連続で熱演し、リンカーン・センターの満場の聴衆から大喝采を得た。2019年、小曽根真featuring No Name Horses 15周年記念アルバム、「Until We Vanish」をリリースし、ロックを取り入れた新しいアプローチが注目を集めた。2022/23シーズンには初のベスト盤「THE BEST」にて全国ツアーを催行。
2020年はコロナ禍の緊急事態宣言期間中、53日間に及ぶ自宅からのライブ配信活動「Welcome to Our Living Room」 に多くの視聴者を集め話題となった。2021年の還暦の節目には、「OZONE60」プロジェクトを全国47都道府県で催行。2023年シーズンは、夏にロサンゼルス・フィルとハリウッド・ボウルに出演、秋には世界最高峰のビッグバンドの1つWDRビッグバンドとの共演や、世界的ベース奏者アヴィシャイ・コーエンとの世界ツアーなど、今後も海外での躍進が続く。また、「From OZONE till Dawn」と題した若手音楽家のプロジェクトにも取り組み、2024年には自身の最新トリオ‘TRiNFiNiTY’を結成。
平成30年度紫綬褒章受章。